中村天風

中村天風という傑人の名前を聞いたことがある方は多いと思います。

東郷平八郎山本五十六をはじめ、原敬松下幸之助宇野千代、等歴史上の大人物達がこぞってその教えを受けたという
ものすごい人です。


ちなみに、元は華族の生まれ。福岡で今もおそらく公立高校でダントツトップだと思われる修猷館中学(現・修猷館高校)、剣術と居合も修行、陸軍の軍事探偵(特殊工作員)となり、満州へ赴く。
1904年(明治37年)3月21日コサック兵にとらわれ、銃殺刑に処せられるところであったが、ギリギリの瞬間に部下に救出された。113名いた軍事探偵のうち日露戦争から生還したわずか9名のうちの1人。
日露戦争後30歳にして、奔馬結核を発病。結核といえば、当時は現在のガン以上にほぼ確実に死ぬ病気。
33歳の時、病気のために弱くなった心を強くする方法を求め、アメリカへ密航する。

このあたりから信じられないその行動力に驚かされます。

途中アメリカでは自らの病の原因を尋ねてコロンビア大学で自律神経系の研究を行ったとされる。
イギリスに渡った後、フランスでは大女優サラ・ベルナールの家に居候し、各界の著名人に会う機会を得るが、いずれも納得の行く答えを得ることができなかった。

1911年日本への帰国の途上、カイロにてインドのヨーガの聖人、カリアッパ師と邂逅。そのまま弟子入りし、ヒマラヤ第3の高峰、カンチェンジュンガのふもとで2年半修行を行う。

1913年日本へ帰国途上、中国で孫文の第2次辛亥革命に「中華民国最高顧問」として協力。その謝礼として財産を得た。東京実業貯蔵銀行頭取などを歴任、実業界で活躍する。

1919年突然感じるところがあり、一切の社会的身分、財産を処分し街頭にて教えを説き始める。政財界の実力者が数多く入会するようになり、会は発展。


ワタシは、中学時代にその教えを知った覚えがあります。

なぜだったかというと、両親が小さい頃から私に教育していた教え、たとえば

・人の為に役立ちなさい、ひとを喜ばせなさい。
・陰徳を積みなさい。陰徳とは誰にもほめられず、誰も見ていないところで、良いことをしなさい。
・病気になったら喜びなさい、なぜならそれは日頃の行いを注意してくださる天からの手紙であるから
・物欲、我欲を捨てなさい。
・生かされていることに感謝して努力し続けなさい

こういったことにとても近い真理を説いており、さらにもっと深く広く、その著書には書かれていたからです。

つい先日、これはちょっと鳥肌がたつような不思議な運命の導きにより、天風先生の著書を買いなおして
久々に読み返してみましたところ、大変に自己反省させられました。
今まさに自分が誤っていた人生哲学に喝を入れてくれました。

中村天風師の事を知らなかった人は、ぜひ一度この本を読んでみることをお勧めします。

性根を入れてよくよく読んで理解し、自覚すると人生必ず変わってきます。

「すべてのことを喜び、すべてのことに感謝していく。感謝に値するものがないのではない。感謝に値するものに気づかないでいるのだ。」 中村天風