そこそこでは食えない

あたくしは外資100%の会社に勤めておりますため、複数のヘッドハンターの方々や、キャリアコンサルタントのような方々と定期的に情報交換をさせて頂いております。
何も外資だからというわけではなく、さらには転職しようという動機があるわけでもなく、単にそれが有益だからです。
今まで一度もそのようなエージェントの方々のお世話になって転職したことはないのですが、以下のような理由で情報交換する事がとてもメリット高だと感じております。

1.本当のプロエージェントは圧倒的な業界、市場、雇用状況の情報を持っている。
2.自分の市場価値(会社内での存在価値ではない)を客観的に指摘してくれるものさしとなる。
3.会話する事で、自分を振り返る良いきっかけとなる。

僕、わたしはこの会社でずっと生きていくからそんなの必要ないとか、会社勤めをしながらそういう事は後ろめたくてできないとか、考え方はいろいろありますが
多くのエージェントの方々がおっしゃるキーワードはこれです。



「そこそこでは今後食えなくなる」




日本人特有の感覚で心地よい響きのある「そこそこ」とは、「一流ではないけれども、三流でもない」という、要するに中途半端なポジションです。
目の前の仕事を右から左にこなせるけれども、飛びぬけたものは持っていない。いいかえれば一人前ということです。
日本経済がアメリカの庇護の下、護送船団で伸び伸び成長できた時代は「そこそこ」であれば、食べていくことができました。一人前にさえなればそこで向上する努力をやめてしまっても、勤続年数と同時に年功序列で立場も上がって行き、給料も上がってきたのが戦後50年だったのでしょう。

が、二極化する世界の流れは衰えるどころかますます加速していきます。
二極化する世界では一流か三流しかありません。上に行くか下に行くかしかなく、その中間はなくなってしまうのです。良い悪いという道徳観念とは全く別次元で物理現象に近い形でこれは進んで行きます。
これまで「一人前」「そこそこ」だった人の大部分は三流に落ち、「一流」に富が集中します。
この世から、米、英主体の大資本主義が崩壊しない限り、この流れは間違いなく変わりません。(天変地異でも起きない限り変わりません |0|)
要するに、世界中のどの国や、どの国の人でもできる仕事は世界標準の給与水準に下がらざるを得ないからです。(中国やインドの優秀な人材の給与平均はそれでも日本の10分の1以下)
世界の優秀で低賃金な人材だけが脅威ではありません。
IT技術も当然脅威となります。
公務員組織や行政組織でなぜITが発展しないかというのは明白で、「人の仕事を奪うから」ですね。

それで、今後どういう要素が一流になっていく為に必要になるかというと、それはそれぞれの業界やポジションや年齢にもよりますが共通しているものは
こんな要素なんじゃないかなぁ〜と勝手に想像して書き記しました。

  1. 語学(英語)IT、ファイナンス の三種の神器
  2. 多くの人を動かす力。つまりはリーダーシップ(人脈や人望やコミュニケーション能力を含む)
  3. 実務遂行能力(文章力とか資料作成能力とかデータ分析力とか、要するに優秀な官僚的能力)
  4. その人特有の特殊な技能(但し人々がお金を払っても良いレベルを突き抜けないと単なる趣味となる)
  5. 人間としての正しい道徳観や品格
  6. 知力・体力・胆力
  7. 学習能力・向上心・好奇心
  8. EQ(心の知能指数
  9. 哲学、信仰心
  10. 経営能力
  11. 一貫した職務専門能力。プロとしての職業能力


40歳になってこの日記を振り返ってみた時にどれだけあてはまっているかが見ものです。 笑